ぷよぷよ 先折り階段を組む時に考えたこと
先折り階段を組む時に考えたこと
時期: 階段5連鎖はまずまず組めるようになったが折り返しが組めない(後折り)その1: 組むべき形を先に決めておく
アドリブで組もうとしても自由落下ですら組めない……ということで先に形を決めておいて、それを作るという発想にシフト。
これだと形が先に決まっているので、ネクストやネクネクを見ながら置くことができて、高効率で捌ける。先折りGTRと同じ発想。
シミュレーターでひとしきり座学し、それで完成したテンプレートの最終形態が以下の図。
土台は3-1階段にするのが前提。ネクネクまで見ればなんとか組めなくもない。
完成形予想図は以下の図。
下手にアドリブを入れようとしてはならない。愚直に組む。
3-1階段の特徴として、1のほうのぷよはすぐ真上に置かなくても連鎖はつながるというのがある。下図は緑発火の4連鎖であり、黄色まで連鎖はつながる。(鉄ぷよはゴミぷよの抽象化)
しかし、土台を組む上でこれは狙ってはいけない。
特に、赤のような2段のゴミは絶対に避けるべきである。
土台が高くなってしまうと、この折り返しテンプレートの効力は一気に下がってしまう。(下図)
上図では、折り返しで連鎖を上に伸ばしたのは良いものの、非常に伸ばしづらい。
ツモが悪いときは1段のゴミは仕方がない場合もあるが、基本はアドリブなどせずにゴミのない愚直な3-1階段を心がける。
ネクネクまで見ると意外と組める。
また、ツモによっては土台の最後の列に縦3を作れない場合がよくある。
その場合は下図のように底上げした2-2階段を目指すと良いだろう。
ただし、ベースは綺麗な3-1階段の土台を組むという意識を忘れない。
先折り基本形
先折り基本形を再掲した。(上図左)
これは、基本的に4色で組まなければならない。
例外として、青と黄色の位置関係のぷよは同色にできる。(上図右)
なぜそういう色の制約が生まれるのかは長くなるので割愛したいが、1例だけ。
下図は、基本形に似た形であるが似て非なるものである。
同色になれるのは青と黄色の位置関係のぷよだけであり、いわば失敗形である。
上図がなぜ失敗形なのかは、連鎖を完成させれば分かる。
これまでの前提を元に連鎖を組んだのが下図だ。
これは折り返し付近で赤が暴発してしまうので連鎖にならない。
つまり、あのテンプレートには暴発情報が既に盛り込まれているのだ。
こうなってしまうと、暴発する赤を後乗せして連鎖の修復をしなければならなくなり、難易度が上がってしまう。(下図)
ならば、初めからそんな形を避けてしまえばよい。
上図のような連鎖を最初から組もうと思わないのが賢い選択だ。
ちなみに、先述した基本形は最終形態である。
最初に習得すべき基本形は以下の図だ。
この形から習得し、最終形態まで発展させていこう。
その2: 基本形から逆算する
次に考えるべきは、どうやって基本形を作るか?である。上図左は基本形(最終形態)である。
土台のパターンを決めている以上、上図右の鉄ぷよの色はすべて緑でなければならない。
したがって、下図のような状況の時、鉄ぷよの色は既に決まっている。緑だ。
このように、折り返し基本形を組もうとすると、色の制約というのが実にはっきりしてくることが分かるだろう。
色の制約が強いことは一般的には受けの狭さという欠点であるが、最初のうちはネクスト、ネクネクを効率良く使いやすいという強力なメリットとなる。
下図で、青ゾロ、黄ゾロ、青黄、緑黄の組ぷよは折り返しに使えるぷよだとすぐに分かるだろう。ネクストやネクネクにこれらのぷよがあったら折り返しに使うべき組ぷよだとすぐに判断できる。
そうでないぷよは土台として捌く。比較的判断が容易である。
もう一例出しておこう。
下図で折り返しに有効な組ぷよはどうだろうか。
赤緑は始めのうちは見落としがちだが、1列目に立てて置ける。
赤黄は1, 2列目に寝かせて置ける。
青ゾロは3列目に立てて置ける。
青黄は2列目に立てる選択肢と2, 3列目に寝かせる選択肢がある。
ネクネクまでに赤緑が見えていれば2列目に立てると綺麗に組めるため狙いたい。
逆に、2列目に立ててしまうと1列目の受けが赤緑しかなくなってしまうので避けたい。
形がネクストやネクネクを要求する。
これは本末転倒な話に見えるが、ネクストやネクネクを有効活用するための思考が生まれる。
その3: 初手まわりを決める
最初にネクネクまで見ると判断が大変で、パターンも増えるので2ツモだけ固定する。折り返し基本形を作る上で一番制約が強いのが端に縦3を2個作るところである。
ここをスムーズに作れるような手順を意識する。
初手2色の時
AAAB型
AA→ABやAB→AAのように一色が3個あるパターンである。これは比較的組みやすい。
1列目の上には赤以外の3色のいずれかを縦3に積まなければならないことを意識する。
つまり、上図における鉄ぷよの色の決定には慎重にならなくてはならない。
そこでおすすめなのが、ゾロを待つということだ。
ゾロXXを乗せてしまえば、(X+赤)や(X+黄)という受けがあり、まあまあ組みやすい。
ただし、3列目の色を確定させてしまうと、鉄ぷよの色も同時に確定してしまうので注意。
AABB型
AA→BBやAB→ABのように2色が2個ずつあるパターンである。
ネクネクによって1列目と2列目の色が逆のほうが組みやすいこともあるだろうが、あまり気にしなくてもきっと組める。
注意点は(赤+X)というツモを1列目に立てるときである。
ネクストやネクネクにXが含まれたツモがあるときは割と完成させやすい。ゾロXXが含まれていたら完璧だ。
初手3色の時
組むのむずい。AABC型
AA→BCやBC→AA。
AAが端なのは確定。
ネクストが良ければ上図左のように色を確定させても組んでいける。
そうでない場合はBCのツモを3, 4列目に置いて色の確定を避けると制約が少し緩和される。
ABAC型
赤ゾロあたりが来てくれないと結構絶望的な初手。
このパターンに関してはネクネクにゾロが見えたら別の形に移行したい。
ここまでの実践例
- http://ips.karou.jp/simu/pv.html?_e0iCgIeaqiCaueoKq6EEocEg002060CgqeoqseAGgw4gcw6u
- http://ips.karou.jp/simu/pv.html?_G0e2044GcqoICockGaCcioEysGo8AicC2EG4Ec02EucqE4s6
- http://ips.karou.jp/simu/pv.html?_s0ceoCACCCs8cGcGea6cCaoiog2ks84EAEs024i64oCiiK6as6Aas608
逆に、要領を掴んでツモが悪すぎる!と感じるようになれば次の段階に進む頃合いだ。
その4: テンプレートに柔軟性を持たせる
以下では2-2階段複合型、暴発回避型という基本形からの派生について述べる。
この2つの型は3列目の自由度を広げる派生である。
2-2階段複合型
上図左は基本形であるが、鉄ぷよに来る色はこれまで緑を前提としてきた。
ならば、上図右のように、ここまで含めた形をテンプレートとしてしまえばよいと思うだろう。
しかし、下図のように緑へ連鎖を繋げる形がある。これは2-2階段複合型と名付けよう。
1列目が縦3であることの利点が生かされており、発火点が確保されている。
注目すべきは、3列目の一番下のぷよとその一つ上のぷよで色を変えることができるということである。
これまでのテンプレでは、上図における鉄ぷよは緑でなければならなかった。
しかし、2-2階段に移行することによって、青で作ることもできるようになった。(下図)
また、2-2階段を複合させても、これまで通り3-1階段で土台を組んでいけるのも密かな利点である。
暴発回避型
2列目の緑が既に置けている場合、 実は連鎖を赤で繋げることができる。
上図右の鉄ぷよの色として、緑の代用となりうる色は赤である。
このパターンは暴発回避型と名付けよう。
狙って組むべき形ではないが、一応頭に入れておくと良いだろう。
ちなみに1列目の赤が伸びると暴発する。(下図)
この繊細さは狙って組むべきでない理由の1つである。
上図は暴発する。
この移行の利点は、2-2複合階段と同様に、3列目の色を変えられる所だろう。(下図)
緑が来ず、赤ばかり来るようなツモでは狙いたい。
ただし上図の形は段差が4段あるため、土台の3-1階段の形が少し崩れてしまう。
基本形再考
これまでは上図左のような形を前提としたテンプレ積みをしてきた。
しかし、2-2階段複合型、暴発回避型という派生形を手に入れた今、3列目のぷよは固定されるべきではない。したがって、右図のような基本形に進化する。
詳細に言えば、下図のようなテンプレを手に入れたことになる。
共通部分だけを残したのが基本形である。
その5: 折り返しからの伸ばし
これまで、折り返しの作成に全力を注いできたが、折り返しは上に連鎖を伸ばしただけでは意味が無い。折り返して初めて折り返しになる。折り返しテンプレで折り返しを作ったは良いものの、一旦作ってしまうと再びアドリブの海に戻されてしまう。
そこで、折り返し近辺もテンプレ化してしまおう。
一番わかりやすいのは土台の上に階段を作ってしまうものである。
上図左は3-1階段、上図右は2-2階段を見据えた形である。
特に、折り返しの青を組む上で、(青+X)という組ぷよを1, 2列目に置くとき、この場面を意識すると良い形になる。
上図左のようなネクネクがあった時、先ほどの完成形が頭にあれば上図右のように積める。
ただし、土台の上の階段には大きなデメリット(制約)がある。
下図を見てみよう。
上図は、赤の2-2階段を見据えているが、大きな落とし穴が潜んでいる。
下図を見よう。
これはさらに伸ばした形であるが、赤が暴発してしまうのが分かるだろう。
これを防ぐためには、下図のようにゴミを挟む必要が出てくる。
特に、上図左は良型と言える。
4列目の緑が黄色であっても連鎖をつなげることができるからだ。(下図)
さて、階段は暴発を考えつつ組まなければならないことが分かった。
しかし、ゴミぷよが無ければ暴発を考えずに組むことができる連鎖がある。それは鉤積みだ。(下図)
鉤積みは階段から移行して鉤に持っていくこともできる。(下図)
そしてさらに一歩踏み込みたい。
折り返しテンプレートに鉤積みを挿入する形である。
鉤移行
上図左が基本形からの鉤移行のテンプレートである。
土台に関しては基本形や2-2階段複合型、暴発回避型でも使用することができる。(上図中央、右)
注目すべきは、1列目青のすぐ上に乗っていたはずの赤だが、ここに鉤を挿入することで別の色が割り込んでいる。
鉤移行は発火点を塞ぐ性質を持つ形のため、組む際は隙が出ないように注意したい。
上図のように、ネクネクまでに黄ゾロが見えていれば、鉤移行するとスマートにツモをさばけるのが分かるだろうか。隙も少ない。
逆に、黄ゾロが先に来ていて、ネクストに青黄がある場合も同様である。
しかし、黄ゾロが見えないのに下図のようにして放置するのは悪手である。
これでは連鎖を繋げるために大量の黄色(発火までに4個)が必要であり、敵に潰しを食らうと厳しい隙の大きい形である。
鉤移行の利点は、移行をすることでツモを綺麗に捌けることがある点、折り返しから鉤的に伸ばしやすい点などが挙げられる。
下図は、これまでの基本形の進化の遷移を示している。
鉤移行を習得した今、基本形は下図右に進化した。これは最初に述べた最終形態である。
最強形
この鉤移行というものを見据えると、最強形と呼ばざるを得ない受けの広い形がある。それが下図である。
これは、これまでの基本形と、鉤移行の両方を見ることができる。(下図)
上図左は青発火、上図右は赤発火の折り返しである。上図左でも黄色が繋がることを確認しておこう。
さすがに配ぷよに左右されるため、毎回この形を狙うことはできないが、この形を組めると気づいた場合は狙うと受けが広くなるだろう。
上図は赤発火の鉤移行を見据えているが、青の緊急発火点を残している。
鉤に移行しない場合、黄色の位置は固定されてしまうが、鉤移行する場合は幅が広いことも頭に入れておこう。(下図)
テンプレ積みの欠点
折り返しファーストの積みであり、折り返しに使えるぷよは折り返しに使うが、そうでないぷよは土台に回すことが多い。すると、配ぷよによってはぷよが散ってしまうことがある。
極端に言うと、ゾロだけ来た場合は下図のようになる。
もし、対戦相手が以下のように連鎖を着実に完成させていく後折り階段を組んでいたとすると、今後速攻をしかけられる可能性がある。
先折りテンプレートの欠点の1つは速攻に弱いという点である。
これを解消する手段は更なるテンプレートの習得である。
究極的に言えば、どんなツモにも対応できるようになるまでテンプレートを吸収すればよい。
その6: 更なる柔軟性
上図のように青をL字にすることでツモの受け入れが広がることがある。
ただし、2-2階段複合型や暴発回避型への移行は後乗せをしない限りできないため、3列目までテンプレ化してある。
このL字は低めの構えのため、応用が効きやすい良型である。例えば、多重折りにしやすい。(下図)
これまでの縦3を2個重ねる基本形よりも優先して狙うべき形かもしれない。
このように、新たなテンプレを考案し、色の暴発情報を予め把握しておき、吸収し、習得する。
そうすれば多様性のある積みが可能となり、形がネクストを要求する積みから解放されるだろう。
ネクストが形を要求する積みをするためには数多くのテンプレートが必要だ。
その7: 連鎖尾
一般に、端に縦3を作るのは難しい。
上図において、土台の鉄ぷよ部分を同色にできないことが多い。
そこで、下図のように底上げした2-2階段を作るのが良いというのがこれまでの話だった。
この底上げのためのゴミぷよを利用して連鎖尾を作ると連鎖数を1増やすことができる。(下図)
+1連鎖ができる連鎖尾はまだまだあるが、端に溝ができる形はあまり良い形ではないためこの程度の列挙で十分だろう。
いわば、連鎖尾まで含めた土台のテンプレート化である。
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